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21章:レコードの歴史

  1. 1877年[明治10年]シャルル クロ[仏国Charles Cros]が音を記録する機械を考案。
  2. 前後トーマス エジソン[米国Thomas Edison]円筒形蓄音機発明、錫箔を円筒に巻いて、音の再生に成功、フォノグラフ[Phonograph]と名付けた。
    フォノグラフ[Phonegraph]は円筒形にロウ[ワックス]を塗る記録にて特許。
  3. 1878年[明治11年11月]に東京大学教授ユーイング[英国A Ewing]が 、エジソンの錫箔円筒方式改良型である試作実験が開始。
  4. 1885年[明治18年]ベル研究所、エジソン錫箔の変わりに円筒形にロウ[ワックス]を塗って録音する特許を申請。[この方法は量産商品には至らなかった]
  5. 1887年[明治20年]エミール、ベルリナー[ドイツ Emile Berlier]はアメリカで、発表した。平円盤レコード*を[写真製版技術]をグラモフォンと名付けた。
    *平円盤レコード:写真製版技術を応用したもので、当初は音質も悪く充分な性能を発揮できなかった。
  6. 1894年[明治27年]硬質ゴム板を使用してプレスによる製造方法にてレコードの大量生産に成功した。
  7. 1897年[明治30年]シェラック*を原料とする本格レコードの生産を開始して早くも大衆商品としての地位を築きつつありました。
    *シェラック:ラックカイガラムシの分泌物から得られる動物性の天然樹脂熱硬化性で電気絶縁性にすぐれ、電気絶縁用皮膜、アルコールワニスの原料とする。

日本でのレコードに関しては1878年[明治11年]以降研究はされていませんでした。
製造に関しては1907年[明治40年]に横浜の貿易商ホーン協会が設立した。
日米蓄音機製造[日本蓄音器商会]が最初で朝顔型のラッパのついた蓄音機やレコードのプレスに着手しました。
録音円盤に関しては1901年[明治34年]から1907年の間に海外のレコード会社が、吹込装置一式を持参して邦楽の録音を数100枚も収録し、海外にてプレスして日本に輸入していました。

音声記録方式

レコードの音波を記録する方法としては1857年レオン スコット[仏Leon Scott]が、油煙紙に音の振動を始めて記録したフォノトグラフ[Phonautograph]が歴史の始まりでもあります。
1.垂直変調[*高低振動]でカッティングしたレコードをフォノグラフ[エジソン]。
2.水平変調[*右左振動]でカッティングしたレコードをグラモフォン[ベルリナー]。
現在は同義語として扱われていますが歴史的にはそれぞれ異なった技術であります。
アメリカ技術者エジソンは円筒上の音溝が深さ方向に変化する高低波形で記録。
1913年[大正2年]には金属円筒に錫箔を巻き付けて記録する方法が生まれます。
ドイツ技術者ベルリナーの場合は円盤レコードに音溝が横に変化する記録方式など、技術の進化がつぎつぎと発表されました。

初期SPレコード回転数

SP回転数は長い間毎分78回転が標準とされておりましたが、初期の頃はどうなっていたか?
ベルリナーのアメリカ合衆国グラモフォン社が1894年[明治27年]硬質ゴム版にプレスされたプレート[レコード]の収録時間は約2分くらいであって標準記録は毎分約70回転と記載されています。
手首の動作を利用して一定の速さでハンドルを回す作業であり、電気吹込時代になるまでそれは続きその後78回転に定着するようになりました。

SPレコードの録音特性

SP時代の録音特性として初期はサウンドボックスとラッパの特性で規格基準もなく200Hz〜500Hzの範囲にあるともいわれております。[資料不足
ドイツのテレフンケン社の場合は標準再生装置の基準は250Hzのターンオーバーとして表しております。
1940年当時のテレフンケン方式によるアンプの回路図を参考にすると録音補償回路はなく、低音ターンオーバーはカッターヘッドの特性に委ねていました。
1944年になってからイギリスデッカ社が電気的に高域を*エンファンスしたSPレコードとして出現しています。

*エンファンス:強調すること

20章:驚嘆に値するレコード音源22章:LP[ステレオデスク]レコード出現